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みみはな・ちびコラム

突発性難聴とっぱつせいなんちょう突難とつなん)急性低音障害型感音難聴ていおんしょうがいがたかんおんなんちょう(低音障害型)について

ある日突然、難聴または聴こえに不具合を感じ、音が割れ響いて聴こえるようになる内耳の病気です。同時に耳鳴も現れる事が多く([低音障害型]の場合は低音の耳鳴りです)、めまいを伴う方もいます。難聴が軽度の場合は「聴こえは大丈夫。耳に違和感があるだけ」と言う方もいらっしゃいます。ストレスや疲労、風邪の後や転勤等の際に発症しやすく、ストレス病の一つと言われています。休養が大事ですから早くご帰宅なさって、よく睡眠を取って下さい。

《原因と治療》(発症から2週間以内に薬を始めると治りやすいと言われています)

突難 風邪等のウイルス感染、内耳の小出血や小梗塞等、色々な原因から発症するため、はっきり一つの原因として解明されていません。治療はステロイドホルモン剤(副腎皮質ホルモン剤)が中心になります。ステロイドホルモン剤を一週間程服用しても、殆どホルモン的な副作用のご心配は要りませんが、胃炎予防のため胃薬を併用して頂いています。
また、血圧が高めの方は毎日血圧を測定して下さい。重症高血圧・糖尿病の患者様にはステロイドホルモン剤は処方出来ません。重症[突難]の方は入院が必要な事があります。

低音障害型 ストレスや疲労が重なり、指先などの末梢血管の流れが悪くなることをストレス性末梢循環障害と言いますが、これが内耳の血管に起きると[低音障害型]が発症すると言われています。内耳の中には透明なリンパ液が流れているのですが、末梢循環障害は内耳のリンパ液の流れも悪くするため、その結果内耳の水圧が上がり、主に低音の聴こえが悪くなります。そのため内耳水圧を下げる利尿剤が有効で、この利尿剤を一週間服用して頂き、改善がない場合は[突難]と同じくステロイドホルモン剤を服用して頂きます。

その他、[突難]と[低音障害型]に共通する併用薬として、内耳の栄養であるビタミンB12製剤と、細胞のエネルギ-であり内耳の循環も改善するATP製剤を服用して頂きます。この2種薬は治癒した後も約一週間は継続して下さい。

《備考》
*[低音障害型]は、薬服用を始めて数日で治癒し、またすぐ再発することがあります。
 その数日後に完全に治る事が多いので、一度症状が軽快してすぐに再発しても
 落ち込まないで下さい。また「めまい」を感じる事がありますが、聴力の改善と共に
 治りますので、こちらもご安心下さい。
*検査代は3割負担の医療費で、@聴力検査;¥1050、A内耳機能検査;¥1200
 Bチンパノメトリー;¥1020 です。Bは鼓膜・耳小骨・耳管(鼻と耳の換気の管)の
 状態を調べる検査で、鼻症状を伴う難聴の患者さまに受けて頂きます。

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