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みみはな・ちびコラム

扁桃炎とは?

扁桃は、のどの奥の左右にある、くるみ大の組織
です。
元々は喉を細菌から守るための組織ですが、疲労
・睡眠不足がたまったり、体が冷えたり、喉が乾燥
すると免疫力が低下し、扁桃に細菌感染をおこし、
急性扁桃炎となります。
その感染炎症が扁桃の周囲まで波及した場合が
扁桃周囲炎、なおひどくなり、膿が扁桃周囲に
貯まってくると、扁桃周囲膿瘍といいます。
扁桃周囲膿瘍になると、注射器で膿を吸引、排膿
しないとなかなか治りません。時には入院も必要に
なります。
10〜30代のかたの扁桃炎には、EBウイルスという、
肝臓障害もおこすウイルスによることがありますので
、肝機能チェックも必要です。

扁桃炎にならないよう日常のご注意

  • 春〜夏の朝夕は、薄着でお体冷やさぬよう、脱ぎ着できる服装にしてください。
  • 夏は冷房のかけすぎにご注意を(ドライエアコンのほうが、喉が渇いて悪影響です。
    寝苦しくどうしてもエアコンが必要な夜は、ドライではなく、冷房の温度高めに設定
    してください)。
  • ご自宅で冷房はあまり使わないという方も、通勤中の電車内や、レストランなどで
    体が冷えることがあります。夏のお出かけには長袖をお持ちください。
  • 扇風機かけっぱなしの睡眠もお止めください。扇風機でも充分体が冷えます
    (かけるときは、ご自分に直接あたらぬよう間接的な風にしてください)。
  • 冬〜春の乾燥した日は、日中〜夜間も加湿器の使用または洗濯物など干すなどして、
    喉に潤いを与えてください。
  • タバコの吸いすぎもお気をつけください
    (喉が痛い時はなるべく控えて頂きたいのですが、どうしても吸いたい時は、
    せめてのど飴や飲み物と共にお吸いください)。
  • お酒を控え、睡眠を充分にとってください。

何度も急性扁桃炎になると、逆に細菌感染巣となり、扁桃は細菌の住みかにされてしまいます
(こうなると慢性扁桃炎といい、しばしば入院手術による摘出が必要です)。

扁桃炎になると、喉の痛みや熱で大変つらいものですが、繰り返すとその他余病が現れる
ことがあります。

慢性扁桃炎の余病について

  1. 腎臓病(IgA腎症・慢性糸球体腎炎:とくに溶連菌という菌に感染した場合に、
    こういった腎炎になることがあります。              
  2. 皮膚病(掌蹠膿庖症―しょうせきのうほうしょう:掌、足の皮膚に水泡ができ、
    皮膚がむけるという症状を繰り返す病気です。)
  3. リウマチ などです。

特に(1)の腎臓病は、腎不全⇒腎透析になる可能性がある、致命的な経過をとることも
あります。このような(1)〜(3)の余病にならないように、またなってしまった後の治療に、
扁桃摘出手術が行われています。(最近は、小児にはあまり扁桃摘出術は行なわれず、
上記の理由で、大人に行われるほうがむしろ多くなっています。)

扁桃炎に必要な検査について(3割負担の場合の検査代も記しました)

下記検査は扁桃炎になった全ての患者さまに必要という訳ではありません。
当クリニックでは、下記検査が必要な方には充分説明後、検査しています。

  1. 扁桃細菌検査:綿棒で扁桃をぬぐい、原因菌が何か調べます。(\860)
  2. 血中溶連菌毒素検査:扁桃に溶連菌感染があると、血液中にASO/ASKというデータが
    上昇します。((2) (3)合わせて\1,180)
  3. 血中白血球・炎症反応蛋白検査:細菌感染に伴ない増加する白血球数と、
    炎症反応蛋白(CRP)が陽性になっているか調べます。
  4. 鼻腔・咽喉頭内視鏡:咽喉頭には、扁桃と似た組織がいくつかあります。
    「アデノイド」という組織は、鼻腔のもっとも奥にあり、また舌の根元にも「舌扁桃」
    という類似組織もあり、3mmのファイバースコープ(内視鏡)を鼻から喉頭まで
    痛くなく挿入し、これら扁桃の同類組織にも、慢性炎症がないか検査します。(\1,900)
  5. EBウイルス・肝機能検査(採血):肝臓にも感染するウイルスによる扁桃炎では
    ないか調べます。(\1,120)

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